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電気自動車の普及
2021末、トヨタ自動車の記者会見がありました。
2030年までに、年間350万台の電気自動車(EV)の販売を目指すというものでした。
350万台というのは、2021年の、世界の電気自動車販売数のトップ10を合計した台数とほぼ同等です。
このように、今後電気自動車が普及していく流れの中で、住宅で電気自動車を充電する機会が増えていくと思われます。
住宅は何十年も住むわけですから、自動車の数年後の変化にはしっかり対応したいですよね。
今回は、電気自動車を住宅で充電する方法やコンセント工事をテーマにしました。
今新築をご検討の方にご参考になる内容です。
結論!電線の埋め込み工事だけでもやっておきましょう!
電気自動車は、現状ではガソリン車と同じ使い勝手ではないので、まだ購入を控えている方が多くいらっしゃいます。
しかし、13年後には新車は電気自動車しか売られない時代になっています。
そうなると、家の駐車スペースには必ずコンセントが必要になります。
そこから自動車につないで充電するからです。
住宅の分電盤から自動車に電気を送るにせよ、電気自動車から住宅に電気を供給する機械を導入するにせよ、電線を通すための管工事だけはやっておきましょう!
新築に併せて行えば、壁の中、基礎の中、土間の中をCD管を通せます。見た目もスッキリで、そんなに大きな追加料金はかかりません。
家が出来上がってからですと、外壁に穴を開けたり、壁面に露出で電線を這わせなければなりません。
手間がかかり、工事代金も高くなってしまいます。
まだ新しい家の外壁に穴を開けたくないですよね?外壁に電線が露出していたら景観も損ねてしまいますから。。
それではここで、現状での電気自動車への充電方法、充電の種類、電気自動車を蓄電池として活用する機械等をご紹介します。
電気自動車の充電の種類
普通のコンセント(100V)での充電
自動車とコンセントをケーブルでつないで充電をする方法です。
最もシンプルで、屋外コンセントさえあれば、特に必要な設備はありません。
但し、充電に要する時間が長いのが難点です。
満充電には約14時間かかります。※トヨタ自動車ホームページ参考
普通のコンセント(200V)での充電
こちらも自動車とコンセントをケーブルでつないで充電をします。
満充電には約2時間20分で済みます。※トヨタ自動車ホームページ参照
但し200Vなので、電圧切替をしてコンセントも200Vのものに交換が必要です。
大き目な家庭用エアコンだと、100Vではなく、200Vの機種がありますが、それと同じ感覚です。
※電気自動車充電用のコンセントは、エアコンと同様で専用回路としなければなりません。(一つの回路で一つの充電)
※工事には、電気工事士の資格が必要です。
※30Aに対応した、Φ2.6mm以上を推奨※トヨタ自動車ホームページを参照
V2Hを使った充電
V2Hとは、簡単に言うと、「電気自動車の電気を、住宅に送ることもできる機械」です。
もちろんV2Hで電気自動車を充電することができます。
V2Hの充電時間は、約20分で満充電の80%が充電されます。※トヨタ自動車のメーカーオプションを使用した場合です。トヨタ自動車ホームページ参照
充電時間も短く、災害等で家が停電している時は電気自動車で家に電気を送ることができるので、便利で安心ですよね?
但し、V2Hを購入しなければなりませんし、配線工事も必要です。
まとめ
ガソリン車から電気自動車へと、自動車の事情が大幅に変わりつつあります。
住宅にとって、この変化の一番大きなポイントは、自動車に給電するために電源が必要!ということです。
そこで、answerとしては、分電盤~駐車スペースのコンセントの間に、少なくともCD管の埋設工事だけでも新築時に済ませておくと良いと思います。
V2Hや太陽光パネル、蓄電池等を全て繋いで使う!という方は、
家の分電盤を中心に、幹線が通るサイズのCD管(28mm)を各所に通しておきましょう。
また、車に乗り降りする際に充電プラグを車に抜き差しする手間が増えることを考えると、庇(ひさし)やカーポート、車庫等を今一度検討してみると良いかも知れませんね。